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(掲載数1位)オートグラフ(精密万能試験機)のおすすめメーカーと価格

2024.06.27 (Thu)

  • オートグラフ

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bunseki-keisoku

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オートグラフ(万能試験機)の購入を検討しているけれど、どの機種がいいのかわからない、おすすめを知りたいですよね。またオートグラフって聞いたことがあるけど、どんなことができるのか詳しく知りたいこともあると思います。この記事では、オートグラフについて解説し、おすすめのメーカーや機種を紹介します。さらにメーカーホームページではなかなかわからない価格も調査しているので、予算の目安にもお役立てください。

オートグラフ(万能試験機) 選びに困ったら、分析計測ジャーナルにご相談いただくことも可能です。

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精密万能試験機「オートグラフ」とは?

出典:島津製作所 オートグラフ AGX-V2 シリーズ

オートグラフ(精密万能試験機)は、材料や製品の機械的特性を測定するための装置です。仕組みや測定できること、使われている分野など、オートグラフの概要を紹介します。

オートグラフの仕組み

オートグラフは物体に力を加えて、その変形量から物体の特性を評価する装置です。試験片を機器にセットし、引っ張ったり、圧縮したりしたときに物質がどのように変形するかを観察します。

出典:島津製作所 精密万能試験機(金属分析/試験装置)

オートグラフは図のような構造になっており、モーターが動力源です。サーボモータが作動すると、ボールねじが回転し、連結しているクロスヘッドが上下に動きます。そして材料にかかる力はロードセルで検出され、電気信号に変換しパソコンにデータが出力される仕組みです。

オートグラフで測定できること

試験治具を変えるとさまざまな評価が行えます。オートグラフで行える試験の一例は以下のようなものがあります。

  • 引張試験
  • 圧縮試験
  • 3点曲げ試験
  • せん断試験
  • 4点曲げ試験
  • ねじり試験
  • はく離試験
  • 摩擦係数試験

これらの試験は、材料開発・品質管理・研究など幅広いシーンで活用されています。

オートグラフの活用例
材料開発新しい材料の強度や耐久性を評価し、適切な用途を見つけるために使用
品質管理製品の品質を確保するために、製造過程で材料の特性を定期的にチェック
研究開発大学や研究機関で、材料の基礎特性を調べるための研究に使用

オートグラフが使われている分野

オートグラフは材料試験の一つとして、「鉄鋼」「化学」「樹脂」分野などで使われています。たとえば自動車の車体に使用される金属や複合材料に対して、引張強度や延性を評価し最適な材料の選定。建設材料の会社では、圧縮試験を用いてコンクリートの品質試験を行っています。

さらに近年は食品業界での食感評価や、医薬ライフサイエンスでの生態組織評価にも使われるようになりました。オートグラフは、私たちの生活に欠かせない商品について性能を評価するのに重要な装置なのです。

おすすめのオートグラグメーカー6選

オートグラフを製造するおすすめメーカーを6社厳選して紹介します。日本企業3社、海外企業3社を挙げましたのでニーズに合わせて選んでみてください。

  • 島津製作所
  • インストロン (Instron)
  • ツビック ローエル(Zwick Roell)
  • MTSシステムズ(MTS Systems Corporation)
  • エー・アンド・デイ(A&D)
  • 東洋精機製作所

島津製作所

出典:島津製作所 オートグラフ AGX-V2 シリーズ

島津製作所は、精密機器の製造で長い歴史を持ち、その技術力と信頼性が高く評価されています。オートグラフは、高精度の負荷制御と変位測定が可能で、多様な試験ニーズに対応。操作が簡単で、初心者でも使いやすいインターフェースを提供しています。日本メーカーなので英語が苦手な人でも関係なく使いやすいです。

インストロン (Instron)

出典:イストロン 引張試験

インストロンは、試験機メーカーとして世界中で広く知られており、多くの業界で使用されています。さまざまな試験機を取り揃えており、特定の試験ニーズに応じた機種を選択できるのが特徴です。グローバルなサポートネットワークがあるので、トラブルのときも迅速なアフターサービスを受けられます。

ツビック ローエル(Zwick Roell)

出典:ツビック ローエル(Zwick Roell)zwickiLine

ツビック ローエル(Zwick Roell)は、材料試験の分野で世界的に知られるメーカーです。革新的な試験機とソフトウェアソリューションを提供しており、特に品質管理や研究開発において多くの信頼を得ています。耐久性と精度に優れており、充実した製品ラインナップです。

MTSシステムズ(MTS Systems Corporation)

出典:MTSシステムズ Criterion® 電気機械試験システム

MTSシステムズ(MTS Systems Corporation)は、先進的な試験・シミュレーション機器を提供するリーダー企業です。とくに、自動車や航空宇宙、土木工学分野で広く使用されています。高度な技術と信頼性は、グローバル市場で高い評価を受けています。

エー・アンド・デイ(A&D)

出典:エー・アンド・デイ テンシロン万能材料試験機 RTHシリーズ / RTIシリーズ

エー・アンド・デイ(A&D)は、計測機器と試験装置の分野で長い歴史を持つ日本の企業です。ユニバーサル試験機をはじめとする多彩な製品ラインは、高精度な計測と使いやすさを兼ね備え、さまざまな産業のニーズに対応しています。とくに医療、食品、製薬業界での利用が多く、その信頼性と品質が評価されています。

東洋精機製作所

出典:東洋精機製作所 万能試験機【ストログラフ S】

東洋精機製作所は、材料試験機器の開発・製造において、日本国内外で高い評価を得ている企業です。革新的な技術と高い信頼性を持つ製品は、材料特性の詳細な分析と評価を可能にし、多くの研究機関や産業界で活用されています。とくに、プラスチックやゴムの試験機において豊富な実績を誇ります。

オートグラフのおすすめ機種と価格

まとめ

オートグラフのおすすめ機種を9つ挙げて紹介します。さらに価格も調査しましたので、予算申請にお役立ていただけます。

島津製作所 :EZ-Test シリーズ

出典:島津製作所 EZ-Test シリーズ

島津製作所のEZ-Test シリーズは、使いやすさとコストパフォーマンスに優れたエントリーモデルです。本体負荷容量違いで3つの機器があります。コンパクトなデザインと簡単な操作性なので、初めての材料試験機としていかがでしょうか。

参考価格:195万円~

インストロン(Instron):3400 シリーズ

出典:インストロン 3400シリーズ

インストロン3400シリーズは、高い性能を維持しながらもコストを抑えたモデルです。研究開発から品質管理まで、幅広い用途に対応できるため、初めてのオートグラフとして非常に人気があります。引張試験、圧縮試験、曲げ試験など、多種多様な試験に対応しています。

参考価格:お問い合わせください

島津製作所:AGS-X シリーズ

出典:島津製作所 AGS-X シリーズ

島津製作所のAGS-X シリーズは、優れた精度と耐久性を兼ね備えたミッドレンジモデル。多様な試験ニーズに対応できる柔軟性があり、研究開発から品質管理まで幅広く利用されています。飛散防止カバーがついており、安全対策もバッチリです。

参考価格:258万円~

東洋精機製作所:ストログラフ

出典:東洋精機製作所ストログラフVGS

東洋精機製作所のオートグラフ(万能試験機)はストログラフシリーズとして、6機種展開しています。この機種はプラスチックやゴムの試験で使われることが多いです。ストログラフは1号機の開発から60年間愛され続けている機器で、高い信頼があります。

参考価格:お問い合わせください

インストロン(Instron):6800 シリーズ

出典:インストロン 6800シリーズ

インストロンの6800シリーズは、先進的な技術と高精度な測定能力を備えたハイエンドモデル機種です。研究開発や複雑な材料試験に最適で、幅広いアプリケーションに対応しています。直感的なパネルと使いやすいソフトウエアなので、海外メーカー機器ですが初心者でも安心です。安全性にも配慮した設計がなされており、過負荷保護や緊急停止機能など、安全に使用できるための機能が充実しています。

参考価格:お問い合わせください

MTSシステムズ(MTS Systems Corporation):Criterion シリーズ

出典:MTSシステムズ Criterion® 電気機械試験システム

Criterion シリーズは高精度なロードセルと高分解能の変位計を搭載しており、精度の高い試験結果が得られます。また試験の設定やデータの取得がスムーズに行えるため、効率的な試験が可能です。MTSはグローバルに展開しており、迅速かつ的確なサポートを提供しています。技術的な問題やメンテナンスのサポートも充実しており、安心して使用できますよ。

参考価格:お問い合わせください

ツビック ローエル(Zwick Roell):ZwickiLine シリーズ

出典:ツビック ローエル(Zwick Roell)zwickiLine

ツビックローエルのZwickiLine シリーズは、研究開発から品質管理まで、幅広い用途に対応するために設計されており、その使いやすさと信頼性から多くの産業で高い評価を得ています。さまざまな試験方法に対応できるように設計されており、異なる材料や部品の試験が簡単に行えます。とくに小型の試料やデリケートな試験にも最適です。コンパクトなデザインで、実験室や工場の限られたスペースにも置けます。

参考価格:お問い合わせください

島津製作所:AGX-V2シリーズ

出典:島津製作所 オートグラフ AGX-V2 シリーズ

島津製作所のAGX-V2シリーズは、万能試験機の中で最先端を行く高性能な機種です。引張試験、圧縮試験、曲げ試験、せん断試験など、さまざまな試験方法に対応可能で、異なる材料や部品の試験がこの一台でできます。直感的な操作パネルと使いやすいソフトウェアで、試験のセットアップと実行が簡単です。初心者から専門家まで、誰でも容易に操作できる設計になっています。オートグラフを使っていて、今の機器では物足りなくなったらAGX-V2シリーズはいかがでしょうか。

参考価格:582万円~

エー・アンド・デイ(A&D):テンシロン万能材料試験機 RTHシリーズ / RTIシリーズ

出典:エー・アンド・デイ テンシロン万能材料試験機 RTHシリーズ / RTIシリーズ

エー・アンド・デイ(A&D)のテンシロン万能材料試験機RTHシリーズとRTIシリーズは、精密な材料試験を行うために設計された高性能試験機です。RHTシリーズは上位機種で、RTIシリーズはコストパフォーマンスのいい万能試験機。わかりやすいタッチパネルは7インチのカラーで操作性は抜群です。

参考価格:200万円〜

オートグラフ購入前に使えるサービス

研究室

オートグラフは数百万から数千万円する高価な機器です。また大きさも大きいので購入したいけど置き場所に困りそう、ということもあると思います。そんなときにおすすめのサービスを3つ紹介します。

メーカーでデモ機を試す

メーカーのラボでオートグラフを使わせてもらえるサービスがあります。事前にメーカーや代理店に連絡し、当日検体を持ってラボに行けば、無料で測定可能です。さらにメーカーの担当者から装置の特徴や使い方も丁寧に教えてもらえるので、購入を検討しているならぜひ利用してみてください。

参考:エー・アンド・デイ オープン試験室

オープンラボを利用

企業や地域の技術センターでは、オートグラフを有料で利用できます。たとえば、以下のような場所があるので、お近くの施設や使ってみたい機器に合わせて選んでみてくださいね。

施設名機器価格
㈱久留米リサーチ・パーク島津:AG-IS100kN・AG-X/R1,870円 / 時間
栃木県産業技術センターインストロン:55692,030円/時間
岡山県工業技術センター島津:AG-Xplus50kN3,340円/時間
大阪産業技術研究所島津:AGS-10kNX10,500円/日
東京都産業技術研究センター島津:AG-100kNIS1,210円〜/時間

オートグラフの購入までの予算はないけれど評価したいことがある、一時的な利用でできるだけ安く済ませたい、という場合に、オープンラボの利用は最適です。初めての機器でオペレーションが不安でも、施設のスタッフが使い方を教えてくれるので、安心して使えますよ。

オープンラボについては、こちらの記事も参考にしてみてください。またレンタルについてはこちらの記事をどうぞ。

試験委託

オートグラフでの評価をしたいなら、分析センターなどに試験委託するという手もあります。試験委託とは、打ち合わせ後に検体を送り、最適な試験条件で試験をしてレポート作成までしてくれるサービスです。オートグラフ測定のプロが試験してくれるので、結果の精度が高くレポートも大変見やすい。自分で測定している時間がない、高い精度の結果を得たいという場合は、試験委託も検討してみましょう。

まとめ

オートグラフ(万能試験機)のおすすめメーカーと機種、価格を紹介しました。オートグラフのおすすめメーカーは以下の6社。

  • 島津製作所
  • インストロン (Instron)
  • ツビック ローエル(Zwick Roell)
  • MTSシステムズ(MTS Systems Corporation)
  • エー・アンド・デイ(A&D)
  • 東洋精機製作所

オートグラフは数百万円〜数千万円の価格帯です。価格が高く予算が取れない、置き場所がなさそう、という場合は購入せずに利用する方法もあります。

分析計測ジャーナルでは、オートグラフの選び方や購入に際して相談を承っております。またデモ機の利用を検討している場合もメーカーへ交渉いたします。お気軽にお問い合わせください。

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分析計測ジャーナルライターバッハ

ライター名:バッハ
プロフィール:大手製薬会社において約8年間新薬の開発研究携わる。新薬の品質を評価するための試験法開発と規格設定を担当。さまざまな分析機器を使用し、試験法検討を行うだけでなく、工場での品質管理部門にも在籍し、製薬の品質管理も担当。幅広い分析機器の使用経験があり、数々の分析トラブルを経験。研究者が研究に専念でき、遭遇するお悩みを解決していけるよう様々な記事を執筆中。

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