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科研費を通すコツ7選!~申請に落ち続ける人が研究費を獲得する方法まとめ~

2022.04.26 (Tue)

  • 科研費

記事を書いた人 :

yura

「今年もまた科研費に落ちてしまった」
「なんで自分の科研費申請は通らないんだろう」

研究者にとって大事な科研費=科学研究補助金。その採択の時期になると、研究者たちの悲痛なつぶやきが聞こえてきます。

それもそのはず、一般的に言われている科研費の当たる確率は約3割。たった3割の人にしか当たらないにも関わらず、そこに頼らざるを得ない研究者の気苦労は計り知れません。

次こそは、来年こそはとチャレンジし続けてみるも、何年も落ち続けると心が折れてしまいますよね。しかし科研費がないことには研究が続けられないというジレンマ…。

何が悪いのか自分ひとりで考えていても結果はそう変わりません。より良い申請書を作るポイントを一緒に見ていきましょう。

■科研費獲得の厳しい現状

まずはここ20年の科研費の予算額の推移を見ていきましょう。

(※日本学術振興会の科学研究費助成事業科研費の予算額の推移より)

平成10年以降、推移は上昇傾向でしたが、平成23年のピークを機に下降傾向に。その後持ち直しましたが、やはり研究者全体に十分に行きわたる額ではありません。

予算額が急激に増えでもしない限り、申請の通過率は依然として低いままでしょう。

では「通りやすい申請書」とはどういったものなのか?わかりやすく解説していきます。

■コツその①漏れやミスをまずはゼロにする

研究内容についてばかり目が行きがちですが、まずは「誤字脱字をなくす」「内容の漏れをなくす」など基本的な点を押さえることが大切です。「自分に限って大丈夫」と思わず、提出の際には何度も復唱してチェック、可能であれば第三者にも見てもらってダブルチェックしましょう。

どれだけ研究内容が素晴らしくても、小さなミスは印象を悪くすることにつながりかねません。

■コツその②申請担当者の気持ちになってみる

申請書を出すあなたは「自分の申請書」だけを見ていますが、申請担当者は沢山の応募者の申請書に目を通しています。ということは申請担当者の目を引くような申請書を出さなくてはいけません。

ですがここでやりがちなのが「良い申請書を作らねば!」と意気込んで、知らず知らずのうちに情報が詰め込まれすぎた、独りよがりな申請書を作ってしまうことです。

自分目線だと「この内容で書きたい!あれもこれも入れたい!」となりますが、相手目線を少しでも意識していれば「申請担当者が読みやすく、かつ、目を引く内容を書こう」となるはずです。大事なのはあなたが伝えたいことを、相手が受け取りやすいように内容を整えること。

そのためには

・無駄に長くしすぎない
・難解すぎる言い回しを多用しない
・自分にしか理解できない内容にしない

といったような配慮が必要です。要は相手の頭に「?」を思い浮かばせないことが重要になります。

例えば皆さんがネット記事を読む時も「長い・難しい・読みにくい」といったものはすぐに読むのをやめてしまうはずです。どんなに素晴らしい内容であっても、「読みやすさ」が伴っていなければ、じっくり読んではもらえません。

奇をてらう必要はないので、とにかく「読みやすさ」を意識してみましょう。

■コツその③読み進めたくなるようなビジュアルにする

「伝えやすい文章」も大事ですが、写真や図を挿入するなど、ビジュアルについても工夫が必要です。

・写真を入れる
・図やイラストを入れる
・適度な改行を入れる
・文字のフォント・サイズ・太字・下線などの工夫をする

「見た目(ビジュアル)より中身(研究内容)でしょ?」と思いがちですが、「字がつまった難しくてくどい文章」は確実に読み手に負担をかけます。そうなってしまったら最後、どんなに素晴らしい研究内容でも「採択されない申請書」となってしまうでしょう。

■コツその④独りよがりな文章にしない

申請書をじっくり読んでもらうために必要なのは文章力、すなわち「国語力」です。「研究に国語力なんて関係ない」と思うかもしれませんが、自分の専門分野を相手にわかりやすく伝えるためには必須でしょう。

独りよがりな文章をダラダラと書きつらねてしまうと、研究の背景や目的が相手に伝わりません。研究内容以前に、まずは自分の国語力を上げることに注力しましょう。

■コツその⑤人に見せて添削してもらう

「国語力がないからうまく文章にまとめるのが苦手」。

そんな人は周りの人に見せて添削してもらいましょう。自分一人で書いていると、どうしても相手目線を忘れてしまいます。研究内容を知らない人に見せた時に自分の申請書はどう見えるのか、第三者目線を取り入れるのがとても大切です。

過去に当サイトでアップした、同志社大学の北岸宏亮教授のこちらの記事が参考になりますので、ご一読ください。北岸教授も、書いた論文や申請書を人に見てもらうことの大切さをお話し下さっています。

―――伝え方を磨く方法はありますか。

北岸:まずはいろいろな人に研究の話をすることでしょうか。先程の美容師さんや親戚のおじさんに伝えられるようになると誰にでも伝わるようになってくる。小中学生や高校生に話す時は「理系に進みたい」とか「研究者になりたい」とか思ってもらえることを意識して話す内容を工夫をします。

誰にでもわかるように気を使って言葉を選べば興味を持って聞いてもらえるし理解してもらえる。その気使いが論文や申請書にも活かされると思います。

実験内容を知っている人・知らない人問わず、多くの人に見てもらうこと。それによって「自分の申請書が初見でわかるような内容になっているかどうか」を判断する材料になります。

■コツその⑥申請が通った人の申請書を読み込む

他人の「過去に通った申請書」を読ませてもらって、何が違うかを見比べるのもいいかもしれません。

その際は内容を見比べるのではなく「伝わりやすさ」について注目することが大事です。他人の研究内容を見ると「自分の研究の方が優れてる!」などといった個人的な感想を持ってしまうと思いますが、あくまで見るのは「なぜこの申請が通ったのか?」という点です。

研究の目的や背景がはっきりしている、内容がわかりやすい、ビジュアルが整っていて読みやすい…など、自分の申請書と比べてどの点が優れているのか、見比べることでヒントを得られるかもしれません。

■コツその⑦素直なマインドを持つ

「人に読んでもらう」「他人の優れた申請書を読む」といったことは、素直なマインドがないとなかなか難しいのではないでしょうか。

人に読んでもらって指摘を受けたらムキになってしまう、他人の優れた申請書は読むと嫉妬してしまう…といった具合だと、なかなか自分の申請書の内容をブラッシュアップすることはできません。

ですが目的はあくまで「申請を通すこと」。

自分のやり方に固執しない、指摘された内容は改善してみる、他人の優れた点は盗む。そんな素直なマインドが、良い申請書づくりの第一歩となることでしょう。

■まとめ

では7個のコツを再度振り返ってみましょう。

①漏れやミスをまずはゼロにする

②申請担当者の気持ちになってみる

③読み進めたくなるようなビジュアルにする

④独りよがりな文章にしない

⑤人に見せて添削してもらう

⑥申請が通った人の申請書を読み込む

⑦素直なマインドを持つ

これらを一つ一つ意識することで、より通りやすくなる申請書が作れることでしょう。

なお科研費申請の時期は見積りを取るのも大変かと思います。分析装置やサービスの見積りの手間を減らしたい方は、一度お問い合わせ下さい。1~2営業日めどでお返事させていただきます。

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