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【掲載数1位】HPLC(高速液体クロマトグラフ)メーカー別、価格比較(2024年更新)

2024.04.10 (Wed)

  • HPLC
  • 高速液体クロマトグラフ

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bunseki-keisoku

研究者にとって必要不可欠な研究機器は様々なメーカーが出しています。それぞれの価格や仕様を調べ比較検討していきたいところですが、多忙な研究者には一つ一つ調べている時間がありません。

そこで今回は、HPLC(高速液体クロマトグラフ)の商品の特徴と価格の目安を1つにまとめ、比較検討しやすくご紹介します。

予算取りや見積もりをする際に便利な内容となっております。

各研究室でのHPLC導入に向けて、比較検討する際の参考となれば幸いです。

01.HPLC(高速液体クロマトグラフ)とは?

HPLCとは、H(High)、P(Performance)、L(Liquid)、C(Chromatography)の略で、直訳すると高効率液体クロマトグラフィー、日本語名で高速液体クロマトグラフィーと言います。

ちなみに、クロマトグラフィーは測定法、クロマトグラムは測定結果、クロマトグラフは装置を指します。

(引用元:日本分光「HPLCの基礎」

02.HPLC出荷台数商品5選【メーカー別】

日本を代表する各メーカーで利用者が多いHPLCをご紹介していきます。メーカーや商品ごとに特徴がありますので、自分の研究に合うものはどれかイメージしながらご覧ください。

ぜひ最後までご覧いただき、HPLCの選定するうえでの参考としていただければ幸いです。

02-01.島津製作所:販売数No.1(シェア52.4%)

島津製作所のHPLCの特徴は、データインティグリティ対応強化を追求した設計やM2M,IoT,AIなどデジタル技術を活用した多数の支援機能を搭載し、製薬業界の規制に対応するとともに、初心者でもベテランと同様の分析結果が得られる業界初の機能が搭載されていることです。(一部科学機器年鑑から引用)

島津製作所からは3つご紹介していきます。

■超高速液体クロマトグラフ Nexeraシリーズ

https://www.aoyama-syouji.jp/shimadzu-lp/(青山商事株式会社のサイトより)

▼シリーズの3つの特徴
Nexeraシリーズは大きく3つの特徴があります。

1つ目は、「Intelligence」
システム状態を良好に保ち、常に信頼性の高いデータを得るために、これまで人が行ってきた煩わしい作業を自動化して、業務効率向上に貢献します。

2つ目は、「Efficiency」
超高速注入や低キャリーオーバーなど、スループットを最大化する性能向上だけでなく、IoT技術が装置の安定稼働を支援し、ラボの業務効率を改善します。

3つ目は、「Design」
省スペース・省電力設計と、LCとしての卓越した装置性能を両立させました。設置環境を選ばず安定したデータ採取を実現します。

参照:超高速液体クロマトグラフ Nexeraシリーズ

▼4つのラインナップ
Nexera シリーズでは、汎用LC分析からUHPLC分析まで、幅広い分析条件のそれぞれに最適な4つのモデルがあります。

モデルNexera X3Nexera XSNexera XRNexera lite
耐圧130MPa105MPa70MPa44MPa
粒子径目安 (*注)サブ2μm~3μmサブ2μm~3μm2μm~3μm3μm以上
内径 (*注)1~3mm1~3mm2~4.6mm3mm~
デュアルポンプ
マルチリンス標準搭載オプションオプションオプション
特徴島津UHPLCのフラッグシップモデル。グラジエント遅れ容量を最小にした高圧グラジエントモデルは,超高速多検体分析やMSフロント用途に最適です。低圧グラジエントや移動相ブレンディングにも幅広く対応します。高圧,低圧グラジエントに対応する柔軟性の高いUHPLCモデル。分析時間の短縮だけではなく,プレートチェンジャとの組み合わせが多検体分析の効率化にも貢献します。島津LCシリーズの新たなスタンダードとなるUHPLC-Likeモデルです。コンベンショナルHPLC分析から、粒子径3μm以下のコアシェルカラムを用いた超高速分離分析まで幅広く対応可能です。卓越した基本性能と拡張性を有すコンベンショナルHPLCモデル。最新のAI機能が,既存の試験法を用いた分析業務の信頼性を高めます。各種アプリケーションシステムにも適応可能です。
参照:SHIMADZU Excellence inScience

*装置やカラムの性能を最大限に発揮するには、上記の粒子径・サイズのカラムと組み合わせてのご使用がお勧めですが、装置とカラムの耐圧上限を超えない限り、上記以外のカラムの使用を制限するものではありません。
分析条件によっては配管の調整が必要になります。

▼価格
790万円~(青山商事株式会社のサイトより)

■i-series Plus-一体型HPLC/UHPLCシリーズ-

https://www.aoyama-syouji.jp/shimadzu-lp/(青山商事株式会社のサイトより)

▼シリーズの要点
一体型液体クロマトグラフ。
業務効率化や働き方の柔軟性がより一層求められる中、LC分析業務のあるべき姿も大きく変わり始めています。分析者がラボにいなくても、あるいは操作に不慣れな分析者が操作しても、等しく分析操作やデータ解析が実行され、同じ結果を得られる環境が必要となってきました。新しい一体型LCシステムi-Seriesは従来の卓越した性能を継承しながら、働く人、場所、スタイルが多様化する分析現場の要望に応え、常に信頼性の高い分析結果を提供します。

▼3つの特徴
i-series Plusについても3つの特徴があります。

1つ目は、「innovative」
装置の遠隔操作・モニタリングにより、ラボ外からでも分析業務を実施し、ラボ滞在時間の短縮を実現しています。

2つ目は「intelligent」
ソフトウェアとの連携により、データ信頼性と分析業務効率化の両方を実現しています。

3つ目は「intuitive」
直感的な操作性とメンテナンス性、卓越した装置性能で常に安定した分析を提供しています。

参照:i-Series一体型液体クロマトグラフ

▼2つのラインナップ

①HPLCモデル LC-2050シリーズ(耐圧50MPa)
目的、用途に合わせ三つの検出器タイプ(UV、 PDA、 検出器レス)があります。また、オーブンの冷却機能、有り(Cモデル)無しモデルの両方が販売されています。

モデル名LC-2050LC-2050CLC-2050C 3DLC-2050C LT
サンプルクーラー
検出器UVUVPDA
参考:HPLCモデル LC-2050シリーズ(耐圧50MPa)より

②UHPLCモデル LC-2060シリーズ(耐圧70 MPa)
耐圧70MPaのUHPLCモデルです。3 μm以下の粒子径のカラムを用いる分析に最適な流路、耐圧設計となっています。UHPLCとHPLCの流路切替が可能な(LC-2060C 3D MT)は、メソッド移管業務を強力に支援します。

モデル名LC-2060CLC-2060C 3DLC-2060C 3D MT
サンプルクーラー
検出器UVPDAPDA
参考:UHPLCモデル LC-2060シリーズ(耐圧70 MPa)

▼価格
480万円~(青山商事株式会社のサイトより)

■一体型HPLC Prominence-i LC-2030C NT

参考:https://www.an.shimadzu.co.jp/hplc/i-series/lc-2030nt/index.htm

▼商品の要点
スライドインカラム対応一体型HPLC。
世界初スライドイン型カラムで初心者でも簡単にカラム設定可能。
モノリス型シリカカラムで高分離性能、高耐久性を実現。

HPLCが使用される場面は拡大し続け、分析者も初心者から熟練者まで様々です。LC-2030C NTとスライドインカラムShim-pack NT-ODSの組み合わせが、直感的でかつ、工具レスな操作を実現しました。分析者の習熟度によらず、信頼性の高い分析が可能になります。

▼4つの特徴

①カラムは片手で装着完了
挿入後は自動で適切に接続されるため、誰でも同じ結果が得られます。

②網目状の連続構造が可能にする高耐久性
分離カラムとしてロッド状のモノリスカラムを採用しているため、分析中に充填状態が変化するということがなく安定してお使い頂けます。

③現場での簡易検査に最適
分析初心者による製造現場での抜き取り検査や、サービスセンターにおける正常品との異同判定を支援します。

④熟練者が不在時も安心して分析実行
カラム接続に習熟度を必要としないため、実験室の業務は作業者が行い、チームリーダーが遠隔操作で装置の制御やデータの解析を行うという業務分担が可能になります。

▼価格
700万円~(島津分析計測機器ダイジェストより)

02-02.Waters:販売数No.2(シェア19.9%)

WatersのHPLCの特徴は、Part11などへの対応力やデータインティグリティの高評価によるアドバンテージがあり、製薬市場において多く使用されています。(一部科学機器年鑑から引用)

Watersからは3つご紹介していきます。

■Alliance HPLC システム - 高速液体クロマトグラフ

▼商品の要点
HPLCに必要とされるすべての機能を満たす、Alliance® HPLC システムは、フレキシブルで信頼性の高い高速液体クロマトグラフィーです。システムは改良を続け、多くの分析上の問題に解決策を提供します。ウォーターズは HPLCラインアップを重視し、Alliance HPLC を最新のデザインでリニューアルしました。そして今、CORTECS 2.7 µm カラムの登場は、Alliance HPLC システムのパフォーマンスをさらに拡大します。CORTECS カラムはHPLC および UPLC のどちらにも対応し、HPLC 生産性を高めるだけでなく、HPLC メソッドのUPLC への移管を容易に行えるようにデザインされています。CORETECS カラムによって、UPLC カラムと HPLC カラムの異なる粒子径間でのスケールを直接調整することが可能で、HPLC とUPLC のパフォーマンスにおけるギャップを解消します。

参考:Alliance HPLC システム

▼4つの特徴
①ソルベントマネージャとサンプルマネージャを同期させる機構でシステム間差をなくし、高い再現性を実現。

②多くの異なる条件下で多種多様なサンプルを容易に分析するための柔軟性

③幅広い検出器のラインアップ

④多種多様な分析カラム、サンプル前処理製品、および付属品

▼使用用途
・ルーチン分析
・QA/QC

▼価格
600万円~(薬研社HPより)

■ACQUITY Arc システム

▼商品の要点
ACQUITY Arc システムは最新のクォータナリー LC システムです。既に確立された分析法を使用している研究者に、バリデートされた試験をサポートしながら HPLCとUPLCのギャップを埋める柔軟性と堅牢性を提供します。

参考:ACQUITY Arc システム

▼5つの特徴

①既存の HPLCによる分析法の再現や、UHPLCによる分析法の確立が、モードを選択するだけで簡単に取得出来ます。

②UHPLC カラムが生産性を向上させます。

③モードの切り替えによって、より効率的なUHPLCに切り替えます。

④システムボリュームとグラジエント組成を再現することによって、簡易かつ効率的な分析法移管がなされます。

⑤2.5 µmのXPカラムおよび 2.7 µm のCORTECS カラムによって、HPLCとUPLCの間の背圧での生産性の改善を提供します。

▼使用用途
・ルーチン分析
・QA/QC
・分析法移管

▼価格
お問い合わせ下さい。

■ACQUITY UPLC H-Class PLUS システム

参考:Waters THE SCIENCE OF WHAT'S POSSIBLEより

▼商品の要点
既存の標準的な分析条件を最高クラスのパフォーマンスに変換。
超高圧送液により低粒子径カラムの分離性能を限に引き出すためのシステムです。移動相調製の自動化が出来るクオータナリーソルベントマネージャにより、高性能だけでなく、高い柔軟性を兼ね備えています。

  • 分析法を UPLC テクノロジーへ移行することでラボの生産性を向上
  • 強化された分離能で非常に複雑なサンプルの特性解析を改善
  • 分析法開発のワークフローを簡易化および合理化する高度なツールを活用
  • 最先端の高圧バイナリーまたはクォータナリーポンプによって溶媒混合精度が向上
  • 光学検出器および質量検出器からの情報を活用してサンプルの分析的価値を向上
  • 既存の HPLC、UHPLC、UPLC 分析法に対応し、ラボのニーズに適合

参考:ACQUITY UPLC H-Class PLUS システム

▼4つの特徴

①バンド拡散の低いシステムは、分離の改善、感度の向上およびハイスループット化を実現し、精度の高い UPLCモードの分離分析を提供します。

②溶媒自動調製など様々な分析ツールにより、分析法開発にフレキシビリティを与えます。

③UPLCシステムに最適化された幅広い検出器ラインアップ。

④MSインレットとしてもお勧めで、分析法開発の最適化などに適しています。eCord テクノロジー内蔵のUPLC カラムは、200種類以上あります。

▼使用用途
・ルーチン分析
・ 複雑なマトリックス中のサンプル 
・ 分析法開発

▼価格
お問い合わせください。

02-03.日立ハイテクサイエンス:国内メーカーNo.2(シェア10.2%)

日立ハイテクサイエンスのHPLCの特徴は、高性能とは言えませんが耐久性の高い装置です。官公庁や大学をメインとする既存ユーザーの更新が主な使用顧客です。

日立ハイテクサイエンスからは3つご紹介していきます。

■高速液体クロマトグラフ Chromaster®

▼3つの特徴

①Performance 最も汎用性が高いHPLCを標準化
新たに60MPaシステムをラインアップ。
粒子径2.0µm以下のカラムやコアシェルカラムの使用も可能となったシステムは、従来のHPLC分析だけではなく、分離性能の向上や分析時間の短縮も実現します。

②Easy to use 簡単な操作と容易なメンテナンス
GUIコントローラによる統括制御やメンテナンス時のフロントアクセス等、分析性能だけではなく日常の操作性とメンテナンス性を追求したシステムが皆様の分析をサポートします。

③Robustness 技術に裏打ちされた高い信頼性
日立が培ってきた技術に加え、高い審査基準をクリアした高品質なシステムは皆様の分析パートナーとして長くお付き合いいただけます。

参考:日立ハイテクサイエンスより

▼価格
501万円~(薬研社HPより)

■高速液体クロマトグラフ Primaide®

▼商品の要点
あなたの分析を支える基本的なHPLCシステム。
シンプルなデザインとフロントアクセスは、普段の分析とメンテナンス操作を支援します。

▼3つの特徴

①Easy to Use
フロントアクセスレイアウト
カラムの取り換えや液漏れのチェックなどのユーザ操作やランプ交換などの簡単なメンテナンスは前面から行うことができます。

上下に可動できる手すり
溶離液ボトルが見やすい設計になっています。また、前面の手すりはボトル交換時には下部に下げることができます。

シングルスウィングドア
Primaideは片側開きの扉を採用しています。設置スペースの有効活用や複数台設置に有効です。

オプションのモジュール内蔵
脱気装置やグラジエントユニットなどのオプション品はモジュール内に内蔵できます。

ジュール制御とデータ処理可能なソフトウエア
ChromAssist Data StationはPrimaideシリーズを制御できます。
また、ChromasterやChromasterUltra RSも同一のソフトウエアで制御できます。
モジュール単独で使用する場合はUI-Pad(オプション)も選択できます。

②System performance 送液安定性を支える技術
Primaide 1110ポンプでは、日立の倍速制御方式を継承しています。また、倍速のタイミングを最適化する技術を追加することで、ベースラインノイズや保持時間不良の一因である脈流を低減させています。

③Robustness
すべてのモジュールにリークセンサを設置
万が一の液漏れを感知して処置できるようにリークセンサを設置してあります。

e-LineケーブルとUSBによる接続
e-LineケーブルはD-Lineケーブルを改良したものです。また、PCとの接続には汎用性の高いUSBケーブルを使用します。

GLP機能
水銀(Hg)ランプが内蔵されている検出器(UV検出器とDAD)では、254 nmの輝線を利用して自動校正を行います。

ケーブルや配管の取り回し
接続に使用するケーブルは安全のためのカバーで収納されます。また、溶離液と廃液の配管は専用の器具で固定されます。

参考:日立ハイテクサイエンスより

▼価格
お問い合わせ下さい。

■超高速液体クロマトグラフ ChromasterUltra® Rs

▼3つの特徴

①高分離 -High Resolution
UHPLCカラムとして最長250 mmカラムを有するLaChromUltra IIカラムを新たに開発、システムボリュームを最小化したChromasterUltra Rsとの組み合わせにより優れた高分離性能を実現します。

②高感度 -High Sensitivity
高感度ダイオードアレイ検出器、低脈動送液装置に加え、業界トップクラスの低キャリーオーバーを実現したオートサンプラが、高感度分析をサポートします。

③快適な操作性 –Usability
【GUIコントローラ(オプション)】
GUIコントローラによる統括制御、ツールレスのカラム用MEMフィッティング、廃液タンク搭載などあらゆる面から分析する方々をサポートします。

【全反射型キャピラリー高感度フローセル】
分析対象となる類縁物質(不純物)などの微量成分を見逃すリスクを低減します。高感度フローセル(光路長:65 mm)の使用でS/N比の向上が可能です。

【ダブルコークミキサ】
バイナリポンプには、マイクロ流体工学を応用した新型ダブルコークミキサを搭載しています。
低容量でありながら高い混合性能を実現したため、グラジエント分析時に極めて安定したベースラインが得られ、より高感度な分析を可能にしました。

【キャリーオーバー】
オートサンプラのインジェクションポート周辺構造を最適化することで、低キャリーオーバーを実現し、仕様 0.001%以下を達成しました。

参考:日立ハイテクサイエンスより

▼価格
お問い合わせ下さい。

02-04.アジレント・テクノロジー(AT):海外メーカーNo.2(シェア8.1%)

ATのHPLCの特徴は、化学、材料、素材系などの分析に多く使用されていることです。また一方で、メソッド開発に対する高評価によりバイオ医薬領域などでも使用され始めています。(一部科学機器年鑑から引用)

ATからは3つご紹介していきます。

■1220 Infinity II LC システム

参考:アジレント・テクノロジーより

▼商品の要点
1220 Infinity II LC は、分析ラボや QA/QC ラボ向けのルーチン HPLC の統合型システムです。InfinityLab LC シリーズの定評ある技術に基づく、高い品質と性能により、初めて使用する日から最大の投資対効果と最小の所有コストを実現できます。4 種類の手頃な価格の「オールインワン」構成から選択でき、変更が必要となったときには、アップグレードパスによってシステム機能を向上させることができます。Walkup アップグレードを用いれば、1220 Infinity II LC を複数ユーザー環境に最適な LC または LC/MS 機器に変えることができます。大半の InfinityLab LC シリーズモジュールを接続でき、柔軟性を大幅に高められます。

参考:アジレント・テクノロジーより

▼価格
370万円~(薬研社HPより)

■1260 Infinity II LC システム

参考:アジレント・テクノロジーより

▼商品の要点
1260 Infinity II LC には、HPLC 分析および UHPLC 分析用のモジュールが豊富に備わっています。信頼できる機器と最新のカラム技術および高度な消耗品との組み合わせが、堅牢な分離性能と検出性能を保証します。容易なカラム取り扱いと優れたサンプルロジスティクスにより、サンプル注入からデータ解析まで、トータルの分析時間の短縮と機器利用の最適化を保証します。シームレスなメソッド移管と段階的なアップグレードパスが、現行のインフラストラクチャでのリスクのない統合を容易にし、予算内でスムーズな移管を実現します。

参考:アジレント・テクノロジーより

▼価格
491万円~(薬研社HPより)

■1290 Infinity II LC システム

参考:アジレント・テクノロジーより

▼商品の要点
Agilent 1290 Infinity II LC システムは、次世代の UHPLC を具現化します。アジレントならではの優れた信頼性と堅牢性に加えて、効率化を最大限に高める革新的な技術を備えています。1290 Infinity II LC は、優れた分離性能と検出性能を提供し、分析結果の信頼性を飛躍的に向上させます。最高のサンプルキャパシティと最速の注入サイクル時間により、あらゆるアプリケーションで最高のスループットを実現します。現在のラボのインフラへのシームレスな統合と、従来の機器からのスムーズなメソッド移管により、最高の生産性と最小の総所有コストを達成するシステムです。

参考:アジレント・テクノロジーより

▼価格
お問い合わせ下さい。

02-05.日本分光:国内メーカーNo.3(シェア5.6%)

日本分光のHPLCの特徴は、幅15cmのコンパクト設計と柔軟なシステム構築が行えること、主な販売エリアが関東圏であることです。(一部科学機器年鑑から引用)

日本分光からは2つご紹介していきます。

■高速液体クロマトグラフ EXTREMA

参考:JASCO日本分光より

▼商品の要点
EXTREMAは、日本分光の技術の粋を結集して完成した高速液体クロマトグラフ(HPLC)です。UHPLCやRHPLC(Rapid Separation HPLC)、セミ分取対応のポンプや高感度検出器など、多数のユニットから目的に合わせて最適なシステムを構築することできます。クロマトグラフィーデータシステムには操作性、処理機能において高い評価を得ているChromNAVがVer.2.0にアップグレードし、さらに高機能で使いやすくなっています。

▼4つの特徴

①汎用HPLCからUHPLC、分取まで幅広く対応
汎用のHPLC(~30MPa)、中圧領域(30~70MPa)の測定にも使用できるRHPLC、高圧(~130MPa)で分離を行うUHPLC、さらに分取HPLCまで、EXTREMAは幅広く対応しています。

②高耐圧のポンプ・オートサンプラー
HPLC/RHPLC用の送液ポンプ・オートサンプラーは最大耐圧70MPa、UHPLC用の送液ポンプ・オートサンプラーは最大耐圧130MPaを誇ります。

③高感度、多機能、安定性に優れた検出器
光分析のパイオニアである日本分光が分光光度計で培ったノウハウを注ぎ込んで、高感度で多機能、安定性に優れた検出器を開発しました。

④優れたデザイン
EXTREMAは小型でスタイリッシュなデザインになっています。メンテナンス性、操作性に優れており、安全面にも配慮しています。

▼3つのラインナップ
HPLC/RHPLC、UHPLC、Prep-HPLCの3種がラインナップされています。多数のユニットを用意しており、目的に合わせたユニットを組み合わせることで最適なシステムを構築できます。

①UHPLC
超高速液体クロマトグラフィー(Ultra High Performance Liquid Chromatography: UHPLC)は、2µm以下の超微粒子充塡カラムを用いて、高圧(~130MPa)で分離を行うことで、高い分離効率を維持したまま高速で分離を行います。従来の汎用HPLC(コンベンショナルHPLC)と比較して分析時間を1/5~1/10に短時間化できると同時に、移動相溶媒の使用量を1/10近くまで削減できます。

②HPLC/RHPLC
ラピッドセパレーションHPLC(Rapid Separation High Performance Liquid Chromatography: RHPLC)は、コンベンショナルHPLCから一部のUHPLCまでをカバーする高速分析です。粒子径2~3µm全多孔性充塡剤カラムやコアシェルカラムなどを使用する分析システムで、中圧領域(30~70MPa)の測定にも使用できる、これからのスタンダードとなる分析手法です。

③Prep-HPLC
分取HPLC(Preparative High Performance Liquid Chromatography: Prep-HPLC)とは、合成品や天然物質などから、目的の化合物を高純度で単離・精製することを目的としたHPLCです。
EXTREMAはセミ分取用のポンプを用意しており、セミ分取高速液体クロマトグラフ(Prep-HPLC)としてご利用いただけます。また、RHPLCシステム、UHPLCシステムを使うことで微量分取、超微量分取を行うこともできます。

▼価格
480万円~(WEB科学機器総覧より)

■コンパクトHPLC EXTREMA 4500Model

参考:JASCO日本分光より

▼商品の要点
EXTREMA 4500Modelは、EXTREMA 4000Modelで培われた技術を幅15cmのコンパクトな筐体に凝集した、コンベンショナルHPLCです。柔軟なシステム構築が可能なモジュールタイプで、グラジエント送液や自動分析など拡張性も備えています。前面にはLCDパネルを備え、ユニット単体での制御が可能です。PCでの制御・データ解析には、操作性に優れた日本分光製クロマトグラフィーデータシステムChromNAV Ver.2 がご使用頂けます。

▼3つの特徴

①設置面積の省スペース化
EXTREMA 4500Modelは幅15cmのコンパクト設計で、ラボスペースを有効活用できます。

参考:JASCO日本分光より

②柔軟なシステム構築
様々な送液・注入方法に対応、用途に合わせたシステム構築が可能です。
従来のEXTREMAモジュールとの組み合わせで幅広いアプリケーションに対応します。

③テンキーで簡単入力
テンキー付操作パネルにより、モジュール単体での操作が容易に行えます。

▼価格
312万円~(WEB科学機器総覧より)

■HPLCを取り扱っている中古/レンタルサイトについて

HPLCを一定期間だけ必要になることがあるのではないでしょうか?そんな時は中古、レンタルを検討することも一つです。

各メーカーの正規販売店は、リースアップした戻り品、メーカーの分析センターで使用された廉売品などの情報を持っていることがあります。低コストでHPLCを導入することができ、また、正規販売店からの商品は、購入後のサポート・信頼性にもメリットがあるのではないでしょうか。

中古やレンタルのHPLCを取り扱っている企業やサイトをピックアップしました。

・eyelatec(https://www.eyelatec.jp/index.php  
・オリックス・レンテック(https://www.orixrentec.jp/index.html

■HPLCを検討する時は「改ざん防止機能」と「装置に期待する内容」が重要

これまではHPLCの商品の特徴について解説してきました。
導入する際は、様々な種類の中から自分の研究にあった機器を選ぶ必要があります。

この章では、HPLCを選ぶ際に金額以外で着目して欲しいポイントをご紹介していきます。

■ポイント1:「改ざん防止機能」があるのか?

「改ざん防止機能」とは、分析結果データを自分の都合の良いように故意に加工する行為を防止する機能です。

この考え方で最も進んでいるのは「製薬業界」。データインティグリティ(DI、データの完全性)を担保するために、改ざん防止機能(DI対応)が装備されていることが、使用される装置の大前提となります。その他、金属業界や自動車業界などでも、データの改ざんが大きな社会問題となったことも記憶に新しいと思います。自分にとって今すぐ必要でなくとも、こういった機能に対応しているメーカーの装置を導入することもひとつのポイントとなります。

■ポイント2:感度?耐久性?サポート体制は?

あなたが装置に求めているのは、最高の性能でしょうか?それとも、性能はそこそこでも安定して使えることでしょうか?ご自身の装置に対する要求を明確にすることも大切です。

各装置メーカーは日夜努力し、より高性能な装置、より壊れにくい装置の開発に余念がありません。とはいえ、全てを満たしてくれる装置は存在しません。研究開発用途では「性能」が、品質管理用途では「安定して使えること」が、一般的に重要視される傾向にあります。ご自身の用途はいかがでしょうか?また、そうはいうものの、装置は故障することもあります。その際のサポート体制の充実度も装置を使用していく上で重要なファクターとなります。

■それぞれの研究に合わせた機器を

機器は自分の研究内容(=分析内容)に合わせて選ぶことが非常に大切です。ですが自分一人では、どこのメーカーの装置が自分に合っているのか?の判断がなかなかつきません。そういった場合、メーカーで「依頼・立合分析」を行うことも可能です。自分の研究に関わるサンプルを実際に分析してもらうのです。自分の期待する分析ができるのか?その分析を行う際に何かノウハウ的なものがあるのか?など参考になること間違いなしです。分析は正規代理店を通して依頼してみましょう。(ただし、際限なく分析を要求するのはご法度ですのでご注意を。)

まとめ

自社にあった商品は見つかりましたでしょうか?
必要に応じたものを選ぶことは研究の効率化に繋がっていきます。

今回は目的に合うものを選ぶためいくつか比較してご紹介してきましたが、さらに具体的なケースから選ぶ場合は代理店に相談しましょう!

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